朝起きてツイッター覗いたら、TLが荒れていた。
ぼやき、悲しみ、怒り、怨嗟のツイートに満ち満ちている。
普段平和で、優しい空気が溢れているOL沼に、このざわめきはなんぞ…と思いつつTLを繰るうち、
「大気が怒りに満ちておる……」
とナウシカの大ババ様のセリフが脳裏に浮かぶくらいだった。
原因はコレですね。
✈️#おっさんずラブ -in the sky-✈️
— 【公式】おっさんずラブ✈️アカウント (@ossans_love) September 26, 2019
11月2日(土)よる11時15分スタート
ある日、僕は機長に告白されたー。
物語は、大地から空へ🌈
CAとなった“はるたん”が挑む
新しい空の純愛ドラマ開幕🍁#田中圭 #吉田鋼太郎 #千葉雄大 #戸次重幸#佐津川愛美 #MEGUMI #正名僕蔵#木﨑ゆりあ #片岡京子 #鈴鹿央士 pic.twitter.com/vqKeFUorH6
あー、そう来たかー…というのが、第一の感想。
まあでも、「おっさんずラブ」ってもともとがそういうコンテンツなんだよね。
2016年の単発版があって、マクガフィン文具(だったかな)という会社に勤める春田創一が、黒澤部長に告白されたところから物語が始まって、春田は結局一緒に住むハセといい感じになって終わる。
これを、「同じ会社の上司(同性)から告白される」ところから物語が始まるという骨子を持ってきて、メインの春田と武蔵はそのままで、後の設定をまるっと入れ替えてスタートしたのが2018年の連ドラ版「おっさんずラブ」だ。
今回も同じやり方で、つまりは「春田と武蔵は同じ会社の上司と部下で、その2人を取り巻く笑いあり涙ありのラブコメディ」という路線にして、天空不動産⇒天空ピーチエアラインと、第三のパラレルワールドを描くことにしたのだろう。
ハセの相手の春田創一と、牧のパートナーの春田創一は、同じ名前で同じ役者だけど、パラレルの全く違う人間だと考えて差し支えない。キャラも違うし。
だから、天空不動産の春田創一と、天空ピーチエアラインの春田創一も、全く違う人間でありキャラクターということになる。
つまりは、「同じ春田が今度は別の人を好きになる」のではなくて、「同じ春田という名前を持つ別の人が牧じゃない人を好きになる」のでしょう。
そして黒澤機長はきっとまた春田に振られるのでしょう。。。
武蔵よ……
いやーでもさ、私としては、「全キャストそのままでドラマ版の続編」というのは、どうしても考えられなかった。
だってどう考えても、春田と牧の物語は完結しているからだ。
2人はきっちりと結ばれて、この先きっと幸せに生きていく将来がほぼ保証された。
…となると、同じテレビの同じ枠で、春田と牧の「その後」を作る意味があるのかな…とは、ずっと思っていた。
いや、あるならそりゃ見たいよ。見たいけれども、今後も次々新しい仕事が舞い込むに違いない(というか現に舞い込んでいるに違いない)キャストのスケジュールを抑えて、同じチームで続投する意味ね。
だから、「第三のパラレルワールドおっさんずラブ」という公式発表は、(まあ、その路線も致し方なかろう。。。)と感じました。
もうひとつ。
「林遣都がこれ以上牧凌太を演じることはないだろう」
というのが、実は連ドラが終わった直後からの私の感想でした。
何故そう感じたかというと、公式インスタに投入された、アップ直後の遣都くんの写真だ。
この写真が投下されたとき、色んな意見があったけど、
(42.195kmを完走した後のマラソンランナーみたいだな…)
というのが、私の感想だった。
つまり、役者として「牧凌太」を生ききって、燃え尽きとるというか、魂抜けとるというか。
アップ直後のはずなのに、もう「牧」じゃない。いや、20%くらい牧の成分が残ってるけど、もうほぼ林遣都に戻っている。
それだけ、それこそ精魂を込めて牧というキャラクターを演じていたんだと思う。
世間が「おっさんずラブ」フィーバーに沸き、田中圭の露出が一気に増えても、一向に世間に顔を出さなかった遣都くん。
劇場版のオフィシャル本でインタビューに答えてこう語っている。
「映画化が決定したときは、スムーズに切り替えることができなかった」
「牧にはもう戻れない。そのくらい出し尽くして、やりきった感覚があった」
ああ、だろうな、と私は思った。
インスタの写真を見たときに私が感じたことは、あながち的外れではなかったのだな、と。
それが、劇場版では、きっちり終わったはずの連ドラの世界の延長線上を描いてくれることになった。キャストは全員続投。
これがまず、(奇跡だ)と感じたのですよ。
ここへ来て、遣都くんが再び「牧凌太」となって、グラビアにおさまっている。
インタビューにもこたえてくれている。
おそらく苦手なんじゃないかと思われるバラエティにも出て、番宣もきっちりやってくれた。
「徹子の部屋」もビックリしたけど、「帰れま10」に出たときはマジで驚いた。
と同時に、
(……最後のボーナス的なやつかな…)
という予感もちらりと脳裏をかすめて、それもあって寂しい思いにとらわれもしたのだ。
そして何より、きじP、瑠東監督、徳尾さんが口を揃えて
「彼らの物語は映画でやり切った」
「悔いはない」
「物語には必ず終わりがある」
と「完結」を強調している。
これまで「おっさんずラブ」を愛し、こんな変態ブログを運営するほど耽溺している私としても、そこに異論はないのだった。
物語は終わってこそ「完全」になる。
そして、春田と牧の物語は、この上ない美しい形で完結することが出来た。
春田創一、牧凌太。
— 【公式】おっさんずラブ✈️アカウント (@ossans_love) September 26, 2019
2人の幸せが
この先もずっと続きますように🌸
そして天空不動産のみんなの笑顔が
ずっとずっと続きますよう🍀
愛する仲間達に心から愛を込めて。#田中圭 #吉田鋼太郎 #林遣都#沢村一樹 #志尊淳#内田理央 #眞島秀和 #大塚寧々#金子大地 #伊藤修子 #児嶋一哉#おっさんずラブ pic.twitter.com/SY7y3zP6sr
inthesky編の中身がいつ決まったかは知らないが、座長と鋼太郎さんとしても、複雑な思いだったのではないかとお察しします。
世間がこれほどまでに「おっさんずラブ」に夢中になったのは、「林遣都が演じる牧凌太」の存在が大きいと、2人とも死ぬほど分かっていたはず。
カッコの位置にご注目いただきたい。
林遣都が演じる「牧凌太」じゃなく、「林遣都が演じる牧凌太」ね。
もちろん、牧だけじゃなく、武川主任、マロ、蝶子さん、マイマイ、ちず、鉄平兄、どのキャラもぴったりハマっていたからこそ、我々民は彼らの世界を丸ごと受け入れて愛したのだ。
キャスト総入れ替えじゃなく、「一部残して後は入れ替え」というテレ朝の措置が、ファンの間にどれだけ波紋を呼ぶか、おおかた予想はしていたんじゃないかと思う。
多分公式さんも同じ。
それを知っていながら、
(よく2人とも続投の話を受けてくれたな…)
というのが、次に私を襲った感慨でした。
相当な覚悟を持って受けてくれたのではないかと思います。スタッフの皆さんもね。
新キャストは言うまでもないだろう。これだけ世間が愛して、今現にフィーバー真っ最中の作品だもん。
プレッシャーは半端ないはず。
その辺の裏話は、そのうち座長がブログに綴ってくれるんじゃないかな。
ドラマが始まれば、テレビ雑誌の取材でインタビューに答えてくれるかもしれないし。
でね、何度となく繰り返して書いている通り、こういうのって、ファンの思惑に添った展開になることって、ほとんどないんですよ。
ここまで公式さんが視聴者の要望を丁寧に拾い上げて、出来うる限りの手を尽くしてくれたこと自体が、本当に、滅多にないことなんですよ。
6DEADした私が、劇場版を見るたびいまだに冒頭部分で涙ぐんでしまうのは、このドラマがどれだけの奇跡に支えられてここまで来たか、思い返しただけでこみあげるものがあるからだ。
天空不動産という舞台で繰り広げられた「おっさんずラブ」の世界は完結!ということで、とりあえず私は受け入れました。
あ、でも、続編がパラレルワールドと聞いて、
(じゃあ今書いてるレビュー、時間を気にせず書き続けられるな……)
とも思いました。笑
ということで、「おっさんずラブSeason2」に関する私の意見としましては、最初の記事としていったん締めくくりたいと思います。
え、続きですか? ありますけど何か?
……ていうか、あるに決まってるじゃないですか。
明日仕事だけど、今日帰ってきてからこの記事書いててなぁぁーんにもしてないけど、今日は書けるところまで書きます。
次は劇場版の感想で書くつもりだった「牧凌太」について。