昔はテレビをほとんど見なかったんだけどなあ。壊れたテレビを買い替えないまま、何年かテレビなしの生活をしたこともあった。
今や結構なテレビっ子だ。そのうち9割がた、ドラマか映画に割いている。
で、夜のドラマに私が何を求めているかと言えばそれはずばり「癒し」。
頑張って働いて、クタクタになってきて帰ってきて、さらにストレスの上塗りなんかしたくないですよね、誰でも。
私がキライなのは「めんどくさいもの」と「辛気臭いもの」。
タイトルから痴情のもつれがテーマっぽいと分かっちゃうやつはほぼ見ない。めんどくさいからだ。
いじめとか、社会派テーマのものも、連ドラではあまり見ない。辛気臭いからだ。
そのドラマの意義を否定するつもりは毛頭ない。ただ、夜お茶の間で見る対象として、世間に渦巻く諸問題に頭を悩ませたりしたくない、という私の個人的嗜好の話。
おっさんずラブの前に、世間を一色に染めたブームを呼んだドラマと言えば「逃げ恥」ですよね。アレは私も結構夢中になって見てました。面白かったし、可愛かったし、きゅんきゅんさせられた。ガッキーはもちろん、平匡さんも可愛かったし、みくりの叔母さんゆりちゃんを演じた石田ゆり子も可愛かった。で、ラストにあの恋ダンスだもんね。毎週めっちゃ癒されてました。
「重版出来!」も好きなドラマだった。かつて本に携わったことがある身としては、出版社と漫画家がテーマのお仕事ドラマという点でも興味深かったけど、私はこのドラマで黒木華の可愛さに開眼したと言っても過言ではない。
全話録画して、その前に録ってあった「掟上今日子の備忘録」と併せて、それがすべて同じ脚本家だと気づくまで、間抜けなことにちょっと時間がかかったのですが。
どれも、憂き世の辛さを一時忘れさせてくれる、良質のエンターテインメントだと思います。
「アンナチュラル」は、野木亜紀子がいよいよオリジナルドラマを…!ということで、非常に期待して視聴したドラマでした。そして期待は外れなかった。
法医学ものでありつつ、「UDIラボ」という架空の組織を舞台にしたことで、サスペンスの新しい分野を切り拓いてくれたドラマでした。辛い展開の回もあったけど、ドラマのテンポがよく、ちょうどいいところで抜き所も用意されていたため、見ていてストレスに感じる箇所はほぼ0だった。
現実とリンクする部分もありつつ、見ている間はリアルを忘れてドラマに没頭出来た。
だから、「獣になれない私たち」も、はずれることはない!と絶対の信頼を寄せていたんですけれども。。。
うーむ、何においても、物事に「絶対」はないんですね。それがよくわかりました。
いや、面白いことは面白いんですよ。各キャラもそれぞれ立ってて。
ただ、なんでも引き受けて、万人に愛される晶が内心抱えるストレスが、分かり過ぎて、見ていて辛い。晶の周りの人間がクソ過ぎて擁護出来ない。あ、伊藤沙莉ちゃん演じる松任谷さんは、クズっぷりが突き抜けてていっそ可愛いですけどね。美人じゃないけど、なんか印象に残る女優さんですよね。
けど、山内圭哉(好き!)演じる九十九社長も、晶の恋人京谷も、クズぶりがリアルで笑えない。
5話、晶が顔に笑みを貼り付けて、ずーっと「幸せなら手を叩こう」のメロディを鼻歌で歌いながら仕事している場面が長すぎて、、、すみません、心が折れましたorz
5話に至るまで癒しがないって……ごめんなさい、私は脱落します。
あのドラマ見るなら、「フェイクニュース」の録画を見た方が有意義だと思う。
というわけで、表題に対する答えは、「人はどうか知らんが、私は癒しを求めてドラマを見る!」です。
そして、癒しを得られないドラマは、続けて視聴しない、というのが結論です。
さよなら「けもなれ」。