※一部加筆修正しました(10/3)。
9月のざわめきは9月に置いて…と書きましたが、置ききれませんでした。
私の本音を書きます。
このブログを始めて以来、「OL民」とか「沼」という呼称をあえて使っている。
今さらだけど言葉の意味としては、
OL民:テレビ朝日の深夜ドラマ「おっさんずラブ」のファンが自らを称して使う呼び名。
沼:ある特定の分野に並々ならぬ関心を抱いて傾倒するファンが、自ら属する分野を称して使う名称。特にテレ朝のドラマ「おっさんずラブ」ファンがよく使うことで知られる。
と、広辞苑的に説明するとこんなところでしょうか。
私は元々「カテゴライズ」が好きじゃない。
自分を何かの集団に所属していると思うことも、その集団の一員である証の呼称を使うことも好みではない。
Kat-tunは好きだけど、Kat-tunファンが名乗る「ハイフン」という呼称は使わない。決して。
Uverworldも好きだけど、Uverファンが使う「クルー」という呼び方も使わない。今後もそう名乗ることはないだろう。
私はあくまで、私個人として、個別に対象を愛しているからだ。
だけど、「沼」「OL民」という言葉は、せいぜい「関西」とか「関西人」くらいの、フラットでゆるい空気を持っていた。あと、「おっさんずラブ」の濃いめのファン、というよりも、「OL民」と言う方がしっくり来た。
なので、まあこれくらいだったら使ってもいいかな、という判断のもと、使わせてもらって今に至る。
そんなスタンスなので、ひとくちに「おっさんずラブ」を愛するファンと言っても、濃淡様々なファンがいることは百も承知している。
続編の詳細に衝撃を受け、公式のフォローを外した人もいるだろうし、「え、続編?座長と部長は続投?嬉しい!」と最初から抵抗なく受け入れた人もいるだろう。
それでいい……というか、なんだってそんなもんですよ。ファンなんて。
それを、「OL民の総意」とか言われちゃうと、「……え?」と思ってしまうわけだ。
「日本人の総意」「関西人の総意」が存在しないように、「OL民の総意」なんてものも存在しない。
あるように感じているとしたら、それは幻に過ぎない。
どこかのイケメンタレント所属事務所みたいにファンクラブがあるわけでも、多数のファンを律するためのルールがあるわけでもない。
要望のハガキを送るのはいいと思う。自分の意見の表明として、アリな手段でしょう。
でも、「みんなで一致団結して協力しよう!」とツイで呼びかけるのは、ちょっと違うと思うんだよね。
なんなら、テレ朝の前に集合してプラカード掲げてデモでもしますか?その方が効果あるんじゃない?
私はやらないし、支持もしませんけどね。
普段あまり怒ったことのない優しい人たちだから、自分でコントロールできない「怒り」に支配されて、何かを見失っているんだろうか。
それなら、僭越ながら私にもアドバイスできることがある。
怒ったなら、怒りの言葉を発する前に、まず黙って数を数えよう。
相手が目の前にいるなら「6秒」と言われているけど、今回のような場合、一晩は寝かせた方がいいです。
一晩時間を置いてもその怒りがさめやらないなら、そこで初めて「言葉にする」という選択をチョイスしてもいい。
でも、忘れないでほしい。
怒りにまかせて、相手が傷つけばいいと思って発した言葉は、大概ブーメランになって返ってくる。
相手を批判するときは、ハートはホットでも、頭はクールに。
「おっさんずラブ」を愛するあまり、激情に駆られて言っちゃってるのかなあ…と察せられる呟きがツイッターで散見されたけど、
「おっさんずラブ」のセリフ回しを用いて「おっさんずラブ」公式を攻撃する
って、やっちゃダメだと思うよ。
ていうか、それ、やって楽しい?
気が済みました?
こういうツイを見ると、私は残念でならない。
「そこに愛はあるのかーい!?」
と問いかけたくなります。
人の言葉(しかも攻撃する当の相手)をパクるのではなく、他の誰のものでもない自分の言葉で批判・批評するのが、こういうときのマナーだと思う。
匿名と言えど、自分の発言には責任を持つべきだ。
もうひとつ、
劇場版「おっさんずラブ」の台詞ひとつ・設定ひとつを今回の件に結びつけて邪推する
のも、やめとく方がいいと思います。
そりゃーちょっと穿ちすぎというか、「おっさんずラブ」が好きな私たちのために素敵な映画を作ってくれた公式チームに対して、後ろ足で砂をかける行為以外の何物でもないでしょう。
そして、その邪推が、した人を幸せにするか?と言えば、多分怒りや悲しみを増幅するだけなんですよね。
それと、クリエイターの作業をなめすぎだとも思う。
「おっさんずラブ」がここまで愛され、広く受け入れられたのは、「おっさんずラブ」の世界に、計算も打算もなかったからだ。
ドラマ見てれば、制作側にも役者にも、ウソがないことくらい分かるでしょう?
ウソ、ごまかしがあれば、必ず視聴者にはバレるもんなんですよ。
それが一切ないから、「おっさんずラブ」がヒットしたんですよ。
ウソだと思うなら、一度自分の思う小説やマンガを書いてみるといいと思う。
怒りや悲しみを表に出すのはいい。そこは我慢しなくていいと思う。
ただ、守るべき礼節やマナーはある。
怒っているなら何をどう言っても構わない、とは、私には思えない。
ネガティブな感情の発露は、見た人を嫌な気持ちにさせてしまう可能性が高い。意図せず誰かを傷つけるかもしれないことも、しっかり認識した上で、それでも抑えておけない思いなら、存分に表明すればいいと思います。
ドラマ「おっさんずラブ」で春田が問いかけていた、
「愛って、なんなんでしょうね…」
という台詞が、しきりに脳裏を去来する昨今。
はからずも、ここへ来て我々OL民がそれぞれ「おっさんずラブ」に対する愛を試される事態になりましたが、私は自分のOL愛をじっくり振り返ることが出来ました。
それに関しては、また項を改めたいと思います。