※11/19言い足りなかったので加筆修正しました。
激辛注意。
秋晴れの日曜日。めっちゃお出かけ日和の休日、家に閉じこもってるの大好きなインドア派です!笑
今日はおっさんずラブ関係の記事をどんどん更新するぞー!と思ったものの、どうにもアレが引っかかる。喉に刺さった魚の小骨みたい。
「おっさんずラブinthesky」第三話、結局リアタイで見ました。
見ましたが、すみません、私はもう無理ですあのドラマ。
何がどう無理なのか、今から丁寧に毒吐きます。
手加減せずにいくので、お空編を楽しんでいる方は読まないことを全力でおススメします!
読んでしまって気分を害された場合は自己責任でお願いしますね!
いいですか、警告はしましたよ?
それでもいいよ! むしろ読みたいよ!という方のみ、以下どうぞ。
言っとくけど長いよ! いつも長いけどいつにも増して長いです。
念のため沈めます。
いやでも、いいところ、好きなところから書いておこう。
成瀬可愛いんだけど。て言うか雄大だけど。
春田に感じ悪い成瀬。シノさんにも平等に噛みつく成瀬。
「朝何食った?」
「(ふてくされて)グラタン」
「昼は?」
「グラタン」
全然笑わない。シノさんから逃げようとして捕獲される。身体を心配してお料理作ってくれるシノさんに
「うざぁ!!」
と言い放つ。
可愛いかよ!!! なんだよその可愛さ!!!
成人男性としても社会人としてもありえないコミュ障っぷりで、厨二病全開だけど、もういいわ。
成瀬なら許す。
どんだけ暴言吐いても可愛いって、千葉雄大すげーな。
なんか、シャー!!!て一生懸命威嚇してる子猫みたいな愛らしさがあるよね。
そして古墳好き。。。
うわー、私も好き!! 前方後円墳とか方墳とか!
て言うかむしろ古墳時代は「新しめ」と捉える人間で、縄文時代が好きなんだ! ねえねえ成瀬くんは青森の三内丸山遺跡とか行ったことある??
て語り合いたい。超語りたい。
私、ああいう「最初は感じ悪い人見知りの人」と仲良くなるの、割と得意だし。
成瀬の可愛さがこのドラマの瑕疵を補って余りある……
とか書けたらよかったんですけど。
補えねえ………
いや、補えないわ。成瀬の可愛さは200%マシマシで、キャスティング担当も雄大の演技力も言うことないけど、それだけでこのドラマ全体に漂う「それじゃない」感はカバー出来ないわ。
ハッキリ言おう。
武蔵が無理。
この武蔵、私はひとつも共感出来ない。
どころか、第三話冒頭からドン引きでした……
娘が連れてきたボーイフレンドが、自分が好意を持つ相手だった。
しかも同じ職場の部下だよ。
そこ、もう少し悩まんか??
(娘とお似合いの年ごろの相手を好きになっていいのか…)
(同性の、しかも年下の青年を好きになるなんて、自分はゲイだったのか…)
(そもそも上司と部下という立場で、好意を表に出したらセクハラにならないか…)
とかさ、ほんの少しでも悩みを見せてくれればまだ、許せたと思うんだ。
でもこの武蔵P、まったく、本当にひとっつも悩まないんだよね。
天空不動産の武蔵Tは、
「結婚生活を続けながら11年思いを秘めていた」
という背景があるから、ドラマで特に描かれていなくても、(武蔵も告白に至るまで悩んだに違いない)と視聴者が想像で補うことが出来た。
一度告白した後、はるたんに全力でアタックする姿も、(一度タガがはずれちゃったら仕方ない! 恋って落ちるもんだもんね!)と、応援することが出来た。
けどintheskyは、くどいようだけどhrtが「新入り」だから、その手が使えない。
新入りの部下を呼び出した挙句、
「好きになってもいいですかー!!」
と躊躇いなく告白した時点でもう(……えーと…)てなってたけど、相手がOKしてくれたと思い込むところがもうドン引き。
で、娘と仲よさげな様子を見て、
(どっちが本命なの? オレなのか? ひななのか?)
て思い悩む武蔵Pのモノローグ、
気持ち悪……
としか思えなかった。
娘と同じ土俵に立てるとなぜ思うんだ。
これはもう性別の問題じゃないです。
「息子の同級生×お母さん」とかも無理。
そこを成立させるには、年齢とか性別に対する葛藤がきっちり描かれていて、それを乗り越えた先…とかじゃないと、すっと視聴者に納得させるには厳しいと思う。
年齢も性別もなーーーんにも葛藤せず、「好きになっちゃった♡→告白!!」「hrtくんもオッケーしてくれた!ルン♡」ってなってる50過ぎたおっさんて、いくらフィクションとは言え、ごく控えめに言って
「頭沸いてんのか?」
としか思わんわ。
痛い。痛すぎる。。。
こうなったから言うわけじゃないけど、天空不動産の武蔵だって、どの言動もALLOK! 全部可愛い!と支持されているわけじゃない。ギリギリの、本当に奇跡的なバランスで成り立っていた場面がいくつもある。
それくらい、「50代の男性が30代の同性部下を好きになる」って、難しい素材なんですよ、そもそも。
私が「成り立っていた」と感じても、「いや、無理だわ…」と思った視聴者もいたと思う。
そこがきちんと成立して、なおかつあれだけ支持されるヒットポイントになったのには、脚本の危うさに気づいた座長始めキャストが、自分なりの解釈でアドリブを加えてくれて、角を取って、相当まろやかなテイストにしてくれた意味が大きい。ということに、第二話の副音声を聞いていると、改めて気づかされる。
演者の力量に負うところが大きかったんですね。
今作では武蔵の心の動きに焦点が当たる場面が増え、モノローグも多いけど、それが逆効果になっているとしか思えない。
今のところ、素っ頓狂で勘違いも甚だしい、単なるセクハラ上司にしかなってない。
あ、機内の様子はちょこーっと映ってましたね。
黒澤機長と成瀬がコックピットにいる場面。(あ、離陸はしてるわ)と思ったけど、そんなこともうどうでもいいわ。
またしても女性とトラブっているらしい成瀬に、「成瀬クンッ!!」と若干オカマ口調で話しかけるhrt。
この自然さというか、ナチュラルにこういうやりとりありそう、と思わせる演技が、田中圭はさすがだと思う。
迷惑かけられても、成瀬のことを嫌わないし、こうやっていい感じにコミュニケーションを取っていくhrtのキャラはこの一瞬で視聴者に伝わる。
ドラマに必要不可欠な情報は伝わるのに、「田中圭のすごさ」を感じないくらいのナチュラルさ、という点でも、素晴らしい技術だと思う。私は演技に関してはド素人だけど。
だって、「この人演技うまいな」って、役じゃなくて役者の素を感じさせてるってことだもんね。本人の味は綺麗に消して、役になりきって、そのドラマに溶け込むカメレオン力が田中圭の最大の強みだと、今なら分かる。だから世間が彼の実力に気づくのに時間がかかったんだ。
この破綻しているドラマの瑕疵を補うのに、座長の高い演技力は健闘していると思う。
ただ、はっきり言うけど今作は脚本のアラが見えすぎ、ストーリーの綻びが目立ちすぎて、さすがの座長でも手に余る感が拭えない。
グラタン王子とhrtとのやり取りは可愛い。ケンカ腰だけど「可愛い~」と見ていられる。そこへシノさんが来ると、さらに風味がまろやかになる。
この3人だけ映してくれていれば、心穏やかに見ていられるわ。
シノさんはこのドラマの良心だね!!
あんなにイラスト描いちゃうくらいhrtのことが好きなのに、気持ちを伝える気はないシノさん。
ご飯を作るときのスローモーションといい、前作の牧ポジションだけど、キャラかぶりしてないし、そこは全然違和感ない。
ようこそ先輩のくだりが若干唐突だと思ったけど、音楽室でピアノを弾くシノさん、美しい場面でした。
hrtを愛しく思う気持ち、それをぐっと抑えて接するせつなさ、シノさんは満点。
たださあ、イラストが趣味とは言え、(オレのだけ異様に多くないか?)と思っておきながら、シノさんに自らボディタッチして甘えるhrt、鈍感というか無神経というか、イラっとするレベルなんだけど。
そのイライラ、黒澤機長を呼び出して「ちゃんと話をする」くだりで最高潮に達しました。
「いただいていたメールの件なんですけど…」
「ごめん、ちょっと長くなっちゃったね♡」
ウキウキしている機長にまたしても引いてしまう。これ、鋼太郎さんだから最大限コミカルになってて、笑える人は笑えるんだと思う。けど、武蔵のキャラがアレな設定だからもう無理。
「今はCAとしての仕事に集中させていただければなと」
「どうか、よろしくお願いします!!」
と頭を下げるhrtを見て、
「バカなの? ちゃんと断れや!!!」
て思わず声が出た。
「伝わったよね…? よかったあ~」
と安堵するhrtに、
「伝わってねえわ!! アレで伝わると何故思うんだhrt。バカか!!!」
ともう一回「バカ」って言っちゃった。
この、「相手が尊敬する上司だからちゃんと断り辛い」というくだり、天空不動産で一度見てるからさ……もう一回同じことされてもくどいし、しかもhrtのいけてなさがレベルアップしてるし。
この辺でもう、(ダメだ。私は飛べない)とキッパリ今後の方針が決まってしまった。
後、ここまで書いてない感想を書いとくと、
・ミッチー、お話に全然絡まず、ただ単に「そこにいるだけ」なんだけど、何のキャラなの? 要る?
・シノさんのバースデーパーティ、いつもの顔ぶれなのはいいとして、この寮他に入寮者はいないのか? 広さもよく分からん。
・ドラマの9割寮と食堂で進むなら、やっぱ無理して航空業界にする必要なかったんじゃないか? コスプレ感がすごい。
ラスト、ずぶ濡れでhrtと成瀬が抱き合うシーンも、なんだかなあ。。。
多分、親子間のトラブルで疎遠になっていたらしき父親が亡くなったという背景は分かるんだけど、
「そんな大事なこと、なんで言わねえんだよ!!」
と怒るhrtのセリフも引っかかる。
いやー……だって、身内の話なんて職場でしないの、普通じゃない? まして、まだそれほど親しい間柄でもないんだしさ。言って欲しかった、とhrtが思うのは勝手だけど、成瀬全然心開いてないじゃんよ。
がばっと成瀬を抱いて、振りほどこうとするのをさらにぎゅっと抱き締めて、
「放っとけねえんだよ!!」
と叫ぶシーン、ああそう、もう好きなんだね、成瀬くんのこと…とは思ったけど、あんまり心が動かんかった。
成瀬が可愛いから、好きになるのは分かるんだけどね。
天空不動産の春田は徹底して受け身で、周りに翻弄されて流されていくのが面白かった。今作ではそれとちょっと違って、hrtは能動的なんだよね。自分の意思で動いている。
だから、雄大を自分から好きになっていくんだな、と思ったけど、(じゃあhrtは最初からバイセクシャルなんだな)とも思った。
ひなちゃんのキャラ、私はあまり好かんのやけど、hrtとはお似合いだと思う。
(もうひなちゃんにしとけば?)と思うあたり、hrtというキャラへの自分の無関心さが分かってしまう。
とこのように、hrtと武蔵という、このドラマを支える屋台骨であるはずのメインキャラ2人の設定が、成功しているとはとても言えない。2人ともキャラとして魅力に欠ける。言動にところどころ矛盾がある。
田中圭と吉田鋼太郎という、前作でその実力を遺憾なく発揮していた名優の演技力を持ってしても、企画・設定の綻びを繕えていない。
前作では、どのキャラもきちんと仕事をしていて、不動産の仕事がらみのエピソードと恋愛エピソードをうまく絡めてお話が作ってあったけど、航空編にはそれもない。
第一話のウーロン太以外、搭乗客のエピソードも出てこないし、しつこいようだけどキャラがそもそも飛行機に乗ってないからね。第三話でかろうじて機長と成澤は一瞬乗ってたけど、hrtや他のCAさん、グラウンドでしか仕事してないからね。
なんというか、全体に作りが雑。
やっつけ仕事感がすごい。
これじゃ、座長や鋼太郎さんを始め、実力のあるキャストがいくらいい仕事しても、どうしようもないと思う。
ひなちゃん役の女優さんだって、多分他の作品では魅力を発揮するんだと思うな。
奇跡は二度起きない。知っていたけど、やっぱりそうでしたね。
同じチームで同じ役者で作って、クオリティがここまで違う。ドラマ作りの面白さと難しさが如実に現れる結果となった気がします。
天空不動産編の奇跡についてはまた書きます。
以上、非常に荒いお空編の感想と、「私は降りました」のご報告でした。録画はすべて消した。次の土曜日も見ないと思うし、録画もしません。
ここまで読んでくださった方の中にはいないと思いますが、もしも万一「いや、お空編も私は楽しめる」という方がいらっしゃったら、快適な旅が続くことを心からお祈り申し上げます。
さー、小骨を吐き出してスッキリしたぞ!!
次からは心おきなく、天空不動産の「おっさんずラブ」あれやこれや、書いていきまーす!