おっさんずラブが好き!

ドラマ「おっさんずラブ」の細かすぎるレビューブログ。OLの深い沼にハマって当分正気に戻れません。ほぼおっさんずラブの話題しかないかもしれない。ネタはバレまくりなのでご注意を。

「30歳~魔法使い」第9話における腐的考察

 ※お詫び:「黒沢」をずっと「黒澤」と誤表記していました。

 コメントでご指摘いただき、全記事の表記を改めました。

 お見苦しい記事をお目にかけてしまい、申し訳ありませんでした。

 ご指摘、助かりました。ありがとうございます。

 

 

 

 この記事の内容は、腐界に長く棲む私の、ごく腐的な考察となります。

 腐界の住人でない皆さま、腐耐性に自信のない方は閲覧注意。

 

 

 



 ええとー、柘植と湊、想いが通じ合って、安達&黒沢とはまた違った味わいのカップルが誕生した。まずはめでたい。

 めでたいのだが、恐らく一般視聴者からしても応援しやすいと思われる安達と黒沢よりも、BL色の強い2人ではあるなあと思う。

 原作では腐女子だった藤崎さんが、腐要素を見せないので、BL色を弱めているのかと思っていたけど、そうでもなかった、と思わされたのが、柘植の告白の後、湊のターンだ。




 告白って、「好き」という気持ちを相手に伝えることじゃないですか。

「好き」の気持ちって、人の中の一番柔らかい部分というか、弱いところというか、そういう場所にありますよね。

 だから、「好き」と相手に言うのは、それだけでなんだか恥ずかしい。勇気が要る。

 カッコつけたり、相手より優位に立とうとしたり、そういう保身や打算一切なしに、どれだけ素の自分、心の底の本心をさらけ出せるか、そこでその人の真価が現れる行為でもあるなあと思う。



 その点、柘植の告白も感動的だった。

 陰キャのオタクだから、湊に会えたらいきなり土下座しちゃうんだ。

 そして、

「すみませんでしたッ!!」

 平身低頭。そこから五体投地するんじゃないかというくらい身を低くして、這いつくばる姿勢で、柘植は自分の気持ちを湊に告げる。

「俺は、自分が傷つきたくなくて、居留守をした…」

「ショックだったんだ……好きな人が、キスしているのを見て」

「俺は、湊が好きだ。好きで好きで、堪らない……苦しいぐらいに、大好きなんだ…!」

 

 いや、キューンとしたよね…!

 三十路の、それこそいい歳の大人が、こんなに純粋に告白しちゃうんだ。

「柘植さんて、カワイイですね」

と湊も言うけど、見てるこっちも(カワエエ……)てなって、不覚にもときめいてしまった。



 柘植の部屋で2人、イイ雰囲気。

「30にもなって、れ、恋愛というものが初めてでな、あまり、こういうことに慣れてなくて……」

 めちゃくちゃキョドりながら、そんなことまで言っちゃう柘植。ここでまたキュキュキューン……と私の胸が痛くなった。笑

「もう黙って」

と、湊の手が柘植の唇を押さえる。

 触れたところから伝わる湊の想い。いつの間にか、「いい人」から「好きな人」に変わっていたことが分かって、いい場面ですよ。ここ。

 よかったねえ、柘植くん。宅配の兄ちゃんと引きこもりの小説家の間で、こうして恋が芽生えて成就するなんてこと、あるんだね。

「湊…」

 感極まる柘植の声が少し震えている。

「大丈夫。優しくするから」



 ……ん?

 優しくする?



「……ハイ」

 従順に頷く柘植。

 湊の方から顔を寄せ、唇を重ねて、柘植に覆いかぶさっていく……




 あ、そっち?

 

 と思ったのは私一人ではあるまい。



 いや、まあ、いいんですよ。どっちがどっちでも。

 湊の方はゲイという自覚を持って生きてきたみたいだし、ということは柘植よりは恋愛経験も豊富だろう。

 で、BL的にはよくある展開なんだ。

「受けと見せて実は攻め」

みたいなやつ。

「どう見ても攻めなのに実は総受け」

という展開もある。

 2人がくっつくときに、どっちが攻めでどっちが受けか、自分の理想と違ったら絶対イヤ!という人もいれば(所謂『左右固定』ですね)、どっちでもイケる(リバ)という嗜好もある。

 私は大体どっちでもいけますが、キャラによりますね(誰にも聞かれてない)。




 湊と柘植も、BL的表記で言えば「柘植×湊」と思いきや「湊×柘植」だったと、そういうことでしょう。

 それはいい。




 でね、「童貞」が一体何を指すか、ということですよ。

 性的に未経験、ということなんだけど、男性は普通「挿入する側」なので、「未挿入」の状態を指すのだという解釈で、大方差し支えないと思うの。

 となると、同性同士での性体験の場合、「どっちが入れるか」というのが、若干問題になってくるのではないかと思われる。

 柘植が攻めだったらアレなんだけど、どうやら受けっぽい。つーか湊は何やらバリタチっぽい。



 じゃあ柘植は脱童貞はしていないのでは……というふんわりした疑問が頭に生じたのと同時に、柘植のモノローグが



「本日をもって卒業しました」



 なんていうもんだから、



 ……ナニを??



 てなったよね。笑





 うーむ、「童貞卒業」なら、湊が攻めっぽい受けだったのか、それとも「童貞」=「未体験」なら、相手とエッチすれば「脱童貞」という解釈で合っているのか、はたまた世間知らずの柘植の誤解で、やっぱり童貞卒業はしていないのか、一体どれなんだ……という、本筋とは関係ないと言えばないんだけど、あると言えばある、悩ましい疑問が解決しないままの第9話だったのでした。



 まあいいんだけどさ。柘植くんの「卒業しました…」という言い方はなんかすげー満足げだったし。

 どっちがどっちでも、優しくしてもらったんでしょうよ。

 よかったね!




 というしょうもない付け足しでした。

 完全に蛇足でスミマセン(土下座)。

 

 

 あ、そんで、柘植くんが思っている通り「童貞卒業」したのなら、「30歳まで童貞でいること」という条件を満たして手に入れた魔法の力はどうなっちゃうんでしょうね?ここから先、原作で読んでないから知らないわ。

 そのまま魔法を使えるのか、普通の30歳に戻るのか。

 10話が今から楽しみだ。