観ましたー。
「この映画は二度始まる」
のキャプション、後半ですっと腑に落ちました。
いやー、ここんとこ、世間で評判のいい「話題作」、期待して見たのに(えええー…)とガッカリ…というパターンが多かったもんで、これも録画はしたものの、ちょっと警戒してたんですよね。
アナ雪は、私は全然でした。アナにもエルサにもまったく共感できなかったし、仮にも一国を統べる王なら、娘はきちんと躾けようぜ…としか思えなかった。褒めるところ、歌しか思いつかない。女の子が喜ぶ映画なのは分かるんだけど。そもそもディズニーのキャラってなんであんな変な眉毛なんだろ? なんか企んでそうで、可愛いと思えない。「ここんとこ」と言うにはちょっと前の作品ですけどね。
ついこないだは「LA・LA・LAND」。私はミュージカル映画が好きなので、これは大いに期待して見たんだけども、これもガッカリでしたな…なんだろうあのぐだぐだのストーリー。20分我慢して見たけどつまんなかったので諦めた。
「メアリー・ポピンズ」も「サウンドオブミュージック」も、ストーリーがしっかりしていて面白いからこそ、歌やダンスが楽しめたのだ。歌とダンスが欠かすことのない重要な要素だとしても、ストーリーという骨組みがちゃんとしてないと、お話として楽しめない。
まあ、何事も相性ですから、世間で評判がよくても、自分と感性が合うとは限らない。
「カメラを止めるな!」は確かに、冒頭の第一部は、続けて見てると段々疲れてきますね。笑 女優さんずーっと叫びっぱなしだし、これも途中からぐだぐだだしさ。でも、番組が始まる前に「37分間の長回しの後までチャンネル変えちゃダメ!」とあれだけ言われていたので、(…堪えよう)と、私にしては頑張った。
後、これは斎藤工くんが早い段階で評価していて、そのときから(そうか、彼がそういうならいい映画なのかも)と思っていたのだ。今ほど売れる前から、彼のブログ「斎藤工務店」は時々読んでいて、映画に対する感性は信頼していた。
我慢して見てよかったです!
冒頭の長回しシーンのぐだぐだにはすべて意味がある。それが第二部で明かされていくんだけど、伏線回収しました感がなく、ともかくスタッフ(というか演者)は必死で映画を撮ってるんだよね。その舞台裏をつぶさに密着してドキュメンタリーを見ている気分なんだけど、冒頭の部分がかちっとハマって、
「あー、そういうことかー!」
て膝を打つ思いになる。軽いアハ体験が何度も襲ってきて、段々と観ているこちらも高揚してくる。
ラスト15分なんかもう、爆笑しながら見てました。クレーンね! 壊れたからね! そういうことね!
屋上に描かれた不気味な五芒星の中央に立つ血みどろのヒロインを上から撮ったラストの構図、「なるほどーww」てなる。
番組の始めに挨拶で出てきたメインキャストの皆さん、見終わった後にはすっかりおなじみの顔になっていて、番組の後に再び登場すると、
「みんな頑張った!! お疲れ様!!」
と拍手で労いの言葉をかけたくなった。
いやいやいや、楽しい作品でした。
ゾンビはてんこもり出てくるけど、確かにゾンビ映画じゃなかった。というか、見終わってあんなほのぼのした感情になるとは、予想もしなかったわ。笑
まあでも、万人受けするかと言えば、そうではないかもしれん。第二部のネタバレ部分を見ても、全然アハ体験にならんかった…という人もいそう。
映画やドラマの制作側に興味がある人、モノづくりが好きな人、クリエイター系の気質の人にはハマると思う。
そういう方で、気になってるけどまだ観てないという方は是非。
以上、ネタバレ一切なしの感想でした!
面白い映画だった。ご馳走様。