おっさんずラブが好き!

ドラマ「おっさんずラブ」の細かすぎるレビューブログ。OLの深い沼にハマって当分正気に戻れません。ほぼおっさんずラブの話題しかないかもしれない。ネタはバレまくりなのでご注意を。

ダイエット・ヴィレッジ

 この番組、以前から結構お気に入りだった。そろそろかなー、と待っていたところだったので、録画して見てみた。

 以下感想。

 

 

 なんか……これまでと番組の作り方が違う。

 太った人たちが登場し、その巨体に至るまでの独特なライフスタイルが紹介され、日テレお得意の「〇〇~な女」とやや大げさでキャッチーなキャプションがつけられるところまでは同じだったけども、その後、分厚く身体を覆う脂肪をどうやって落とすか、プロがついてトレーニングに励む肝心の部分がバッサリカットされとる。なんでや。そこをガッツリやってくれないと、こっちのモチベーションが上がらんやないか。

 そして、この番組の目玉は、「自堕落な生活で太ったデブが共同生活を営む」=ストレスでケンカ勃発!というお約束だったのに、今回は何故か、途中から自宅トレーニングになった。それについて何の説明もない。

 それならそれで、他人の目のない自宅という密室で、いかに自己管理してトレーニングに励むかという部分にスポットを当てるのか?とも思ってみたけど、そうでもなかった。

 なんか……予算減らされた感?

 でもそれなら、自堕落な生活の紹介部分を削って「こうやったら短期間で痩せる!」というトレーニングの部分を紹介して欲しかったんだけどなー。

 

 こうして、ショー的に楽しめる部分がカットされてしまうと、結構なアラが目につく。

 諸事情により私自身本気でダイエットしているので、余計に「これはアウト」と思ってしまう。

 

1)ダイエット=体重減じゃない!

 

 まず真っ先に挙げたいのがこれ。

 日本人女性は体重の数字に捉われすぎる。確かに、体重はひとつの目安になるけど、やみくもに体重を減らせばいいというもんじゃない。

 重要なのは身体の中身であって、脂肪と筋肉の割合を標準に近づけなければならない。

 この番組に関わっているのはプロのトレーナーなので、もちろんそれを踏まえた上でトレーニングの組み立てをしているのだろうけど、番組がそこをクローズアップしないから、これを見ている人は「ダイエット=体重を減らす」という誤解を改める機会を得られないと思う。

 

2)ダイエットとは生活改善である

 

 そもそも、常識を超えた巨体になってしまったのは、食事や生活習慣がかなりおかしなものになってしまっているせいで、それを改めない限り健康は得られない。

 なので、本当にやるべきなのは、これまでの習慣を無視したいきなりのハードトレーニングではなく、「正しい生活習慣の定着」だ。

 合宿でそこの改善もはかっているようだけど、やはりスポットを当てないと伝わらないなー…と思いながら見ていた。

 

3)ダイエットは長期戦!

 

 一番重要なのがこれ。

 

「長い時間をかけて太った身体は、もっと長い時間をかけないと痩せない」

 

という事実だ。

 

 食事制限と運動を頑張って、痩せた!という実感を得られると、確実にモチベーションアップにつながる。「おやつ食べたい」「お酒飲みたい」等々の欲望に駆られても、

「せっかくここまで頑張ったんだからもったいない」

という心理がブレーキとなる。

 なので、ダイエットを始めて1~2か月の間にある程度結果を出すことも大事だけど、例えば100kg超級の身体を、2週間という短期間で-30kgを目指す!というような極端な目標設定は、続かない。

 そもそも、日本人女性の平均的な身長に対して、70kg~120kgというような巨体になるからには、

 

・普通の人の3~5倍の食事量

・普通の人の30%~10%の運動量

 

このどちらかひとつ、多くの場合両方を満たしているということになる。

 そんな人が、いきなり

 

・普通の人の50~80%の食事量

・普通の人の2倍~3倍の運動量

 

と、こういう生活を強いられるわけだ。

 ストレスとフラストレーションがハンパないに決まっておる。人間のメンタルは2週間やそこらじゃ変わらない。豆腐メンタルのまま耐えられる生活じゃない。

 なので、番組が終わったとたん

「頑張ったご褒美ー!!」

とばかりどーんと食べまくる……なんていう事態も、想像に難くない。

 もちろん、ここまで太ってしまった自分を反省して、以降は生活習慣を改める…という人もいるだろうけど、なかなか難しいのではないでしょうか。

 高確率でリバウンドする、非常にリスクの高いやり方だと言えると思います。

「よい子は絶対真似しないでね!」の注意書きが要るんじゃないかな。

 

4)ダイエットに王道なし

 

 前から言われていることだけど、つまるところこれなんですよ。

 標準を超えて増え過ぎた体重・体脂肪を落とすためには、

 

①筋トレで筋肉を取り戻して基礎代謝をあげる

有酸素運動で脂肪を消費する

③正しい食習慣を身に着ける 

④質のよい睡眠をとる

 

 これだけでいい。

 というか多分、これしかない。

 

 ③がなかなか難しいが、要は各栄養素をバランスよく、適切なカロリーで摂取するということだ。これについては、自分の身体で試して得た知見があるので、いずれ機会があれば稿を改めて書こうと思う。

 とりあえずこの王道を守り、今年1月から今に至るまで、体重-6kg、体脂肪-8%を達成している。

 このまま続けて、美容体重に近づくくらいまではやろうという予定。

 

5)出ているのが素人じゃない

 

 この番組で、ややモヤッとするのがこれ。

 出演しているおデブさんたち、名前でググると大抵出てくる。売れない芸人さんか、地下アイドルか、広い意味では芸能人。

 まあそりゃね、テレビに出るからには、鑑賞に耐える容姿の方がいい、というのは分かる。今回も、痩せたら美人or可愛くなる(そのままでも十分可愛らしい)人が多かった。

 となると、制作側としては使い勝手がいいんだろうな、と思ってしまう。

 だって、あんな巨体にいきなり初日からハードなトレーニングして、いいわけがないもん。足の筋肉が大きくてつきやすいのはそうなんだけど、100kg超級だったら、足を使ったトレーニングをすれば早々に膝に痛みがくるのは予想がつく。

 これで膝を壊したとして、もし一般人ならクレームがついて炎上…となるかもしれない。でも、相手が芸能界にいる人なら、制作側に文句は言い辛いだろう。

 ちょっと前にやってた賞金付きのダイエット番組もそうでしたね。全員かどうかは分からないけど。

 これでモヤッとしてしまうのは、そうなると制作側と出演者が強者と弱者の関係になってしまうという点だ。

 ちゃんと、出演者の身体のことを気遣って進めているのか、コレ?と疑問が生じてくる。

 日テレのバラエティはこうしてたまに見るけど、なんかね、色んなところが雑になってきてると思うよ。

 そんで、多分作ってる人たちが思ってる以上に、作り手のそうした姿勢って、視聴者に伝わるよ。

 ダイエット番組は好きだけど、単にデブを使い捨てにするならやめてほしい。

 

 

 ダイエットに関する番組、この時期よく目にするけど、たくさんの人が視聴することを肝に銘じて、きちんと正しい情報を届けて欲しい。

 で、見る人が余計なことをあれこれ考えずに、自分も頑張ろう!と思えるような、楽しい番組にしてくれるといいなあ、と思います。

 

 

 せっかく録画したけど、ダイエットのモチベーションアップとはなりませんでした。残念。

 こないだ「マツコ会議」でやってた、AP二瓶さんのダイエットの方が見ごたえあった。

 106kgから52kgも減らすって、凄いことだよ。30歳を過ぎると、女性の身体は本当に痩せにくくなる。5㎏太るのは簡単だけど、5kg痩せようと思うとどれだけ大変か。

 お仕事しながら達成した二瓶さん、素晴らしい。

 二瓶さんの取り組んだダイエットもなかなかハードなものだったけど、ご本人に「変わりたい」という強い意志があったから、続いたんでしょう。

 マツコは毒舌だけど、基本的に愛があるよね。二瓶さんにバッグをプレゼントしたのも、本当にものすごく頑張ったのを分かってたからでしょう。

 でね、やっぱり、人が歯を食いしばり、汗水たらして頑張っている姿って、なんか見てるだけで勇気をもらえるんですよね。

「よーし、私も頑張ろう!」

と言う気になる。

 というわけで、その辺の録画でも見ながら、今日も筋トレ頑張ります。