ブラタモリも好き!
ところで、NHKのブラタモリ、レギュラーになった最初の放送からほぼ欠かさず見てます。回によっては、録画して何度も見直すくらい好きです。
歴史、考古学、民俗学、地学、全部好きな私にとってはめちゃめちゃお得な番組。天下のNHK様だから予算は潤沢、金をかけて丁寧に作ってある。「ここ!」という場所を選ぶスタッフも手抜きなし。
どの土地にもその土地ならではの歴史があって、今でもそれを観察できるのだな。観察する「眼」さえあれば。
それを知ることが出来るこの番組、エキサイティングで、見るたびにワクワクする。
そして毎度毎度、専門家がクイズを出題する前にほぼ正解を言ってしまうタモリの博識さにも舌を巻く。いろーんなことを知っているのに、全然偉ぶらないし、一般の人にも優しいですね。
我々一視聴者と同じ立場で驚いたり戸惑ったりしてくれる歴代のアシスタントアナも好き。
今の林田さんも可愛いわー。
この番組の影響で、道の起伏とか曲がり具合とか古そうな石垣なんかに目が行くようになった。
タモリさんみたいに、山の姿を一目見ただけで
「山体崩壊ですね」
とか言ってみたい。
今回の浅間山、とりわけ見ごたえがあった。
そうなんですよ。日本は世界有数の火山帯に横たわる島なんですよね。
だから、日本の歴史は火山が作ってきたと言っても過言ではない。
7000年前の喜界カルデラの大噴火は九州の縄文文化を一度殲滅しているし、島根の三瓶山に残る縄文埋没林も、4000年前の三瓶山の噴火がどれほどの威力であったか今に伝える迫力を持っている。
そして浅間山は、その噴火がどのようなものであったか、様々な文書が残されて、今に伝えてくれているという点で、非常に貴重な資料なのですね。
「衝撃の1日」って、テレビのキャプションに使われると、大抵衝撃でもなんでもないんだけど、ブラタモリのこの回に限っては文字通りの意味だった。
突然山が大噴火しただけでも驚きなのに、火砕流が発生して、広大な森が消えていき、さらに山の中腹が突如大爆発、そこで発生した地滑りが8kmも離れた村を一つ埋没させてしまったという……
階段が地面から突然始まっているように見える観音堂、
「なぜこうなっているのでしょう?」
という問いかけに、
(!! 埋まったの…? 地滑りで埋まっちゃったんだ…!!)
て分かったとき、マジで衝撃だった。
そして階段途中から発掘された2体の人骨。多分、中年の娘さんが年老いたお母さんを背負って、必死で石段を上る途中で追いつかれて土砂に飲まれ、命を落としたであろう事実が分かって、胸が潰れる思いだった。
500人以上いた村のうち、生き残ったのがなんとたった93人。
その93人の村人の子孫が今もその観音堂を守っているというのも感慨深かったです。
地学や地球物理学、惑星物理学なんかも興味があって、本は読む(詳しいわけではないです)んだけど、何が面白いかと言うと、ひとつの現象にも色んな見方がある、と学べるところが大きい。
火山の爆発は、そばに人が住んでいた場合、悲劇をもたらすけれども、その現象自体は地球の活動というだけで、善でも悪でもない。
そして人にとっても悪いことばかりじゃなく、温泉が湧くという恩恵をもたらすもとにもなるわけです。
そして、「火山の常識からかけ離れている」というけど、正確に言えば「火山について研究している人間の常識」からかけ離れているだけであって、さらに言うならその研究自体、本格的に始まって100年も経っていない、未熟な学問でしかない。
今、ものすごく科学が発達した社会に住んでいて、毎日パソコンとスマホを操って、人間が万能のような感覚に陥りがちだけれども、
「んなこたあない」
と浅間山が教えてくれているような気すらする。
ひとつの事象を、多面的に見てみる視点を持っていると、現実生きていく上でもいろんなときに役に立つと思います。
あ、それとですね、大雨でも洪水でもなんでもそうだけど、火山活動だけはホンマ、なめたらあきませんで。
もしも不幸にして噴火に遭遇した場合、スマホなんか放り投げて……いやいや投げちゃいかんな。スマホが災害時の生命線になるのはもう十分知られている事実だから、スマホは死守した方がいいけど、非常時にはカメラ機能は忘れましょう!
撮影している場合じゃないです。火砕流はマジで新幹線並みのスピードで容赦なく襲ってきます。
スマホはしまって、ただちに走って逃げましょう。
私が時々ランニングするのは、「いざというときに走れる身体」を作っておくためでもあるんだけど、その話はまた別のときに。
あ、あと、悩んでドツボにハマってしまったとき、私は割と地球とか惑星とか大きい方に振り切れた分野に行ってみるんだけど、これ、結構効きます。
あー、人間なんてちっちゃいなー!と思える。
同じ効果で「風の谷のナウシカ」見たりもする。今だとシンゴジラもかな。
巨神兵やシンゴジラの火炎ビームでクソな現実を薙ぎ払って欲しい日もありますね、実際。
だからやっぱり、フィクションて要るんですよ。人間にはね。