おっさんずラブが好き!

ドラマ「おっさんずラブ」の細かすぎるレビューブログ。OLの深い沼にハマって当分正気に戻れません。ほぼおっさんずラブの話題しかないかもしれない。ネタはバレまくりなのでご注意を。

私的緊急事態宣言

 ※内容は重めです。気分が落ちている人にはおススメしません。

 

 

 

 もう個人的に「緊急事態」と判断しました。

 これはもはや戦争だ。

 今は戦時下と捉えるべきだ。

 

 

 国がなぜ未だに緊急事態宣言を出さないのか、私には分からない。

 なんせド素人の一般市民だ。出すべきなのか、出すとどうなるのか、どういう基準で出されるものかも知らない。今出さないのには出さないなりの理由があるのかもしれないし、ないのかもしれない。一度発令してしまうと、一般市民が考える以上に甚大な影響があるとエライ人たちが考えていて、熟慮の結果、未だ保留中なのかもしれない。

 ただ、どのみちもうコロナ禍の影響は甚大どころではないのだ。いずれ終息するにしても、それが今月中とか、1カ月2カ月の話ではなさそうだ、ということも、ほぼ皆分かっている。

 

 

 去年までの日常は、もう失われてしまった。そのことは、全員が理解しなければならない。

 10人いれば10通り、100人いれば100通りの立場があって、それぞれのニーズがある。このまま外出の自粛を続ければ多方面にわたって経済的に逼迫し、倒産に追い込まれることは目に見えているし、子供が家にいることで各家庭も悲鳴を上げていることだろう。

 けれど今考えなければならないのは、

「コロナ禍が終息した後、全員生き残っているかどうか」

 この基準だと思う。

 学力の低下、メンタルが病むこと、どれも問題だけど、生きていればなんとかなる。

 

 

 いやもう、ホント、災厄は突然襲ってくると、分かっていても、それが実際に降りかかってくると

「え……ウソやん……」

と呆然としてしまいますね。

 パンデミックがいずれ来る可能性は、もうずっと前から言われていた。パンデミックにしても、地震津波・火山の噴火にしても、どれも人間の予測できないタイミングでやってくる。だから日頃の備蓄を……と分かっていても、完璧に備えていた人がどれだけいただろうか。

 私は全然出来ていなかった。この土地に引っ越してきて3年、仕事もようやく落ち着いて、今年は腰を据えてコツコツ防災に取り組もうと思っていた。その矢先のコロナ禍だった。

 今はスーパーまで閉まっているわけじゃないし、日用品に困ることはないからいいんだけど、やはり日頃の心構えは出来ていなかったな、と痛感する出来事だった。

 

 

「未曽有」って、よく使われる言葉じゃないですか。

 物事を大きく言いたいときの形容詞は、常にインフレ状態にあって、いわゆる「全米が泣いた」タイプの枕詞ね。耳慣れてしまうと、言葉の意味はあっという間に形骸化し、単なる「More」「Most」の意味になってしまう。

 今私は、「未曽有」という言葉を聞くたび、この言葉本来の意味を噛みしめている。

 人類が今まで経験したことのなかった事態。

 

 

 我々一般市民にとって、何が一番日常と異なるかと言えば、

「政府or地方自治体の方針に従順に従っていいのか」

ここを、各自で判断しなければならないことだ。

 今この事態に対してどうすれば正しいのか、分かっている人は誰もいない。

 例えば、私が住んでいる自治体は来週休校措置が解かれる。県知事の会見を見たけど、なぜか笑顔で、休校の延長を決めた隣県の措置を

「え、大げさでしょ?」

と嘲笑していた。

 私は大げさではないと思うし、最悪の事態を想定して万全の備えをしておくのが首長の務めだとも思う。後から「あれはちょっと大げさだったねw」と笑えるのなら、それでいいではないか。

 しかしこの、「重大な局面になぜか根拠なく楽観的になる」というのが、どうも我々日本人のDNAに組み込まれている致命的な欠点らしく、これまでも度々その楽観で徒に死者を増やしてきた。第二次大戦中もそうだったし、東海村の事故もそうして起きた。

 休校措置を解かれるのを心待ちにしている人もいるだろうし、やっと学校に通える、と喜んでいる生徒も大勢いるだろう。一方で、「何人死ねば気が済むのか」と、当の生徒たちが怒って、県を批判しているという事実もある。

 世界各国で感染者が爆発的に増えている中、日本の増加数が比較的ゆっくりで、なんとか踏みとどまっているのは、休校措置が早かったからだ、と評価する向きもある。

 何が正解か分からない中、必要とされるのは、「自分で考えて自分で判断する」ことだ。

 こういうときは、国及び地方自治体の決定に「従わない」という選択をし、実行する勇気を持つべきだ。

 

 

 で、肝心なのは、「何と戦っているか」を明確にしておくことだと思う。

 もちろん敵はCOVID-19というウィルスだ。今はこのウイルスを叩くのに全力を出すべきであって、その他のことにエネルギーを注いでいる余力はない。あるならそれはエネルギーの使い方を間違っている。

 この時期海外旅行をして、帰国後感染を拡大させた行動は確かに無責任すぎるけど、個人を特定したりネットで晒したり叩いたりするヒマがあるなら、もっと別のことに頭を使えばいいと思う。今はそれどころではない。

 このウィルスと力を尽くして闘ってくれている医療従事者の皆さんに対しては、社会全体で全面的にバックアップしなければならない。医療崩壊の危機が目前に迫っている。日々大変な思いで働いてくれている方々には足を向けて寝られない。

 それを、

「あの病院、コロナが出たのよ。あの人、あそこで働いてるんですって」

と差別するなんて言語道断だ。医療従事者は感染が拡大しないよう、一般人以上に注意を払って働いている。そんなことも知らずに、(だから危ない)と思うのなら、自分だけ気をつけておけばいい。ヒソヒソ噂話に興じた挙句その家族に冷たく当たるなんてバカか。バカなのか。

 あとね、うちの職場の近所でもあったんですよ。

「あの店、コロナが出たらしいよ!」

という噂話。

(え…マジか…)とは思ったけど、確かな情報じゃなかったから、私は他言はしなかった。翌週、普通に店開けてたから、デマだったんでしょう。

 まだある。長らく姿を見かけない人に対して、

「もしかしてアレじゃない? 海外旅行好きな人だから、ホラ、あの船に乗ってたりしてね」

という噂話。

 こういう噂話に尾ひれがついて、その人が当時ダイヤモンド・プリンセス号に乗船していて、しかもコロナウィルスに感染したと、まことしやかに流れたりするんだなー…と、デマが生まれる瞬間を目撃した思いでした。

 

 

 根拠が確かじゃないことは言わないことと、根拠が確かじゃないことは鵜呑みにしないこと、両方をいつも以上に気をつけなければならない。

 

 情報の精度・確度を判断する基準が発表されてましたね。

【かちもない】

か・書いた人は誰か

ち・違う情報と比べたか

も・元ネタ(根拠)は何か

な・何のために書かれたか(特定商品の宣伝のためとか)

い・いつ書かれたか

 

 デマを生み出すのも、デマに振り回されるのも、時間とエネルギーの無駄だ。

 SNSも特性を理解して、有効に使わないといけませんね。

 

 

 医療従事者だけでなく、今たくさんの人が闘ってくれているお陰で、まだ私たちはなんとか「日常生活」を送ることが出来ている。

 ウィルスは人の体内で活性化するから、入れさえしなければ何も出来ない。入ったとしても、免疫細胞が頑張ってくれれば勝つことも出来る。

 過度に絶望的になる必要はない。

 けれども、非常事態であると認識し、常とは異なる基準でもって自分の行動を決めようと、私は個人的にそう思いました。

 

 

 どんなときにも、ハートはホットに、頭脳はクールに。

 

 

 最近、外から帰ってくると、なぜか脳内でドリフの音楽が再生される。

 そして、心の中で志村けんが言うのだ。

ババンババンバンバン♪

「手ェ洗ったか?」

ババンババンバンバン♪

「消毒もしろよ!」

ババンババンバンバン♪

「うがい済んだか?」

ババンババンバンバン♪

「メシ食って風呂入って早く寝ろ!」

 ハイ、そうします。

 皆さん、来週も再来週もその次もまた、元気でお会いしましょう!