今宵も閲覧いただきありがとうございます。
親愛なる沼民の皆さまにおかれましては、今のこの前代未聞の非常事態、如何お過ごしでありましょうや……
皆さまのお仕事にも、大小さまざまな余波が及んでいるのではないかとお察し申し上げます。
ウチの職場ですか？ ええ、そりゃーもう影響を被っておりますとも。特定が怖いのでつまびらかには出来ませんけれども、今週一週間はコロナ禍のせいで振り回されっぱなしでした。
来週は平常とまったく異なる勤務体制で働くことになりますが、さてどうなりますか。
生まれてからもう随分経つので、色々見聞きしてきたつもりでいたけど、今目の前に広がる光景は、間違いなく初めて見るものだ。
並んで電車を持つホームの人の群れの９割がマスク姿。それも、ここ最近櫛の歯が欠けるように疎らになってきた。
駅に着くと、ドラッグストアのシャッター前に行列が出来ている。何を待って並んでいるのかは知らないが、日に日に行列が長くなるように思えるのは気のせいだろうか。
スーパーに行くと、トイレットペーパーの棚だけでなく、キッチンペーパーやその辺の紙類の棚がすべて空っぽ。
生理用品の棚に「お一人様２点まで」って、何の冗談なのか。
常にマスク着用。外から中へ入るとまずせっけんで念入りに手を洗い、アルコール消毒。何度も繰り返すので指先がガサガサだ。だが背に腹は代えられぬ。
およそ感染症対策として考えられることは全て行う。万一自分が保菌者になって、ばら撒くようなことがあっては困るからだ。
電車のつり革、階段の手すり、うかつに触らないよう気をつけるようになった。
災厄はいつも突然現れる。起こってから（あ、しまった…）と思っても、大抵の場合、遅いんだな。
世界中の人がこれだけ縦横無尽に行き来するようになった現代社会、いつ起きてもおかしくないと言われていた「パンデミック」、実現してしまった。
ことここに到って尚「まだパンデミックとは言えない」などと妄言をかましているWHOは、完全にアテに出来ないことが露呈してしまった。
「パンデミック」という言葉の語義がどうとか、水準をどれだけ満たしてないとか、今はそんなこと問題じゃなかろうに。
今年に入って、つくづく思い知らされたのが、「人類はウイルスとの闘いに全く勝利出来ていない」ということだった。
今まで様々なウイルスと闘って得た知見がいくらあろうと、新種のウイルスが出てくればこの通り、手も足も出ない。
結局、人類を滅ぼすのはウイルスなんだろうかと、いずれ来る滅亡のシナリオまで思いが飛んでしまう。
ついこないだまで、（コロナのことは書くまい）と心に決めていたんだけど、ここまで日常を侵食されてしまうとそうもいかなくなった。
物事は出来るだけポジティブに捉えたいと常日頃思っているし、SNSで愚痴をたれるような真似もしたくないんだけど、スミマセン、ちょっとだけ憂さ晴らしに叫んでもいいですか…？
コロナコロナ、うっせーな！！！！
もういいよ！！！
……はー、ちこっとだけスッキリした。
あ、でもですね、こないだNHKの「歴史秘話ヒストリア」のテーマが「薬師寺」で、今の私にはめっちゃタイムリーに感じられたのでした。
歴史が好きで、小説もマンガもドキュメントも区別せず読む私だけど、「疫病が流行る都に住む人々の気持ち」がここまですとんと腑に落ちたのは初めてかもしれない。
「隣の村でも病人が出た」「どんどん増えているらしい」「〇〇さんの奥さんのお母さんが流行り病で亡くなったそうな」等々、口伝えでもたらされる情報。「隣の村」が「知り合いの知り合い」になり、「お隣さんの実家」とか「友達の家族」とか距離が縮んできて、真綿で首を絞められるようにじわじわと恐怖が浸透してくる感じ。敵の姿は見えない。
そりゃー神仏頼みになるわ。もう神さま仏さましかすがるものがなくなるわ。でっかい寺建てて、巨大な仏像を伏し拝むわ。
1000年以上前の人たちにこれまでになく親近感を覚えるのと同時に、（つまりそれほど進歩してないんだなワシら…）という絶望感もミックスされて、何とも言えず複雑な味わいでした。
まあでもね、情報は大事だけど、精度の低い情報に翻弄されると、不安が拡大して、デマをデマと気づけずパニック行動に加担してしまうことにもなりかねないので、落ち着かないといけませんね。
にしても、デマの発生源も特定され、デマだとハッキリ分かってなお、トイレットペーパーを買いだめしておこうとする行動は、どういう心理によるものなんだろうか？ 分からん……
皆さまどうかご無事でお過ごしくださいますように。
