おっさんずラブが好き!

ドラマ「おっさんずラブ」の細かすぎるレビューブログ。OLの深い沼にハマって当分正気に戻れません。ほぼおっさんずラブの話題しかないかもしれない。ネタはバレまくりなのでご注意を。

30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい 第9話感想

 こんばんは。今宵も閲覧いただきありがとうございます。 

 急に寒くなってきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。



「30歳~」(文中だとめんどくさいのでやっぱり雑に略します)の感想書いてるうちにもう次の週になってしまった。

 一話をじっくり堪能して、間なしに次の回を見ることが出来る。なんて幸せなんだ。

 今のところ、このドラマのお陰で、日常のストレス値は大幅に下がっている。

 以下、感想。




 正式に「おつきあい」を始めて、見てるだけでこっぱずかしくなっちゃうような甘々モード全開の安達と黒沢。

 お泊りの後は黒沢お手製の和朝食。「うんま!」と卵焼きを口にして笑顔の安達と、そんな安達を至近距離から激写しまくる黒沢。

 どうもこの様子だと、告白後のお泊りだったというのに、まだ清い関係の様子。

 初々しい……何このピュアカップル……

 違うタイプのイケメン2人がちゃぶ台を挟んでいちゃいちゃしとる……

 はぁ~画面から発光する2人の姿に目が潰れそうだ……(昭和生まれBBAの感嘆)




 黒沢が安達に向ける表情はどれも、想いに溢れていて、心からの愛情が滲んでいる。

「おまえと一緒にいるの、しんどいんだ」

とぶちまけてしまったときの切羽詰まった顔も、両想いになれた後の浮かれポンチな笑顔も、(町田くん、ホンモノじゃね?)と思わされるほど真に迫っている。

 受ける赤楚くんの演技も同様ですよね。恋愛経験ゼロの陰キャが、熱量の高い黒澤の思いに触れるうち、徐々に徐々に惹かれていって、最後は自分から「好きだ」と告げる。黒沢の愛情表現に戸惑いつつ、段々その高めの温度に慣れていく様子もリアリティがある。

 2人の関係が深まっていく様子を、こうして楽しんで鑑賞できるのも、台詞・演出ともにツボを押さえていて、的を射ているからだ。

 作り手が成熟したんだなあ、と思わされる。




 まあ、BLのお約束に満ちたドラマではあるんですよ。

 こないだ、安達くんが体調を崩して倒れましたよね。

 BL界の住人は、すぐ熱を出す。そんですぐ倒れるんだ。

 そこからのー、黒沢のお姫様抱っこ、「キャー(≧∇≦)♡」てなる人もたくさんいるんだろうけど、私は

(あーまた倒れたよ……)

と若干乾いた笑みを浮かべて見てました。笑

 今回もですね、

・おにぎりを食う受の口元には米粒がくっついている

・その米粒を攻が指で取って食べる

 という、王道ど真ん中のお約束が発動していましたね。

 でも、いいのだ。ちゃんと、わけが分かってストーリーに組み込まれていて、演者も理解して演じているのなら、視聴者は楽しめる。

 あと、リベンジデートの約束をして浮かれる黒沢に触れた安達が黒沢の妄想を垣間見てビビるシーンね。

 夜景の美しいレストラン、スパークリングワインのグラスを傾ける2人、やがて2人はベッドで……的なやつ。

 あれも、振り切って演じてくれているので、(キャー♡)とはなるけど、いたたまれなさにもぞもぞする、ということはなかった。

 眼福。

 ご馳走様でございます。




 さて、誤解からすれ違いが生じたのち、雨降って地固まる方式にまとまった柘植&湊のカップル。

 もちろん、柘植の想いが成就したのもめでたいし、よかった!という気持ちはあるのだけれど、ここで私は

(あ、そうか、これBLドラマだった)

と我に返る思いだった。

 なんだろうな、説明が難しいんだけど、「おっさんずラブ」と同様、一般の皆さんも鑑賞出来る恋愛ドラマとして鑑賞していたのが、

(あ、腐向けだったわ)

てなる感じ。

 どうですか? 私は腐歴も十分なのでどっちでもイケるんですけど、腐属性のない一般市民の皆さん的には、この展開はフラットに楽しめたんだろうか。




 告白してつきあい始めた「その後」を見ることが出来て、しかもまだあと数話見ることが出来る。そうそう、こういうのが見たかったのー!と満たされた気持ちになるそばから、

(これを春牧で見たかったな……)

と、ついつい考えてしまうのがOL沼に長く巣食う沼民の習性と言いますか。

 劇的にドラマチックに結ばれるのもいいけど、特に事件が起こらず、2人がひたすらイチャイチャしたりケンカしたりするのを鑑賞するだけ、というのもやっぱりいいよね。




 社内コンペのポスターを見て考え込む安達が描かれる場面があったけど、

(やったことないし……どうせ俺なんか出来るわけないし……)

という思考回路が、私には理解出来なさ過ぎて、ここだけは何度見返しても

(わっかんねーなー……)

とぼやきたくなる。

「やったことない」というのが新しいことを始めない理由になるのなら、100年経っても何のスキルも獲得出来ないじゃん。やってみないことにはなんにも分からないのに。

(どうせ俺なんか……)

のくだりも、これまで100も200もチャレンジを繰り返して、自分が出来ることと出来ないことを把握しているのなら分かるんだけど、どうせそこまでチャレンジしたことないんやろ?

 勝手に自分の能力を低く見積もって自己卑下して、そんで落ち込むのって、うーん、めっちゃ非生産的じゃないか?負のスパイラルの押し車の中でくるくる回ってるハムスターみたいな。

(こんなとき黒沢なら、なんでもチャレンジしちゃうんだろうなー……)

 って、だから、そう思うんだったらお前もチャレンジせんかい! うだうだ言っとらんと!

 …と、お尻を叩きたくなるんだけれども、まあ、こういうところも可愛く見えるんでしょうね。黒沢くんは。

 安達に申し込み用紙を渡して、

「考えてみたら」

「やるなら俺、全力で応援するよ」

ってさあ、んもう、最高の彼氏じゃないですか。

 で、素直に勧めに従って、やってみよう!と発奮する安達くんも可愛い。

 この辺、いい物語運びですね。




 さて、もうひとつ、どうしても気になる点があるのですが、それは次項で。