酸っぱいのが好き!
私が食べ物に求めるものは、「パンチが効いた味」これだ。
「苦いもの」が好き。コーヒーは特濃ブラック、砂糖もクリームも必要ない。ゴーヤも大好きだ。「ワタを取って塩もみした後水洗いすると苦みが和らぐ」とよくレシピに書いてあるけど、せっかく苦い野菜なのに、なんでわざわざ苦みを取るのか、私には分からない。苦みを取ってしまうのなら苦くない野菜を食べればいいのに…と思う。
「辛いもの」も好き。カレーはスパイスが効いたホットなのがいい。本格派かと思って入った店で、日本人向けにマイルドにされたのを出されたときのガッカリ感ときたら……
「カレーに優しさは求めてねえんだよ!!」
と叫びたくなったことが何度もある。のであまり外で食べなくなった。作った方が早いから。
キムチも、唐辛子の味ばかり先に立ってるやつじゃなくて、すべてが一体となった複合的な辛さを楽しめる本場のキムチを愛好しております。
表題の通り、酸っぱいのも好きです。
このCMを見ると、どうしても一言物申したくて仕方なくなる。
「キーウイは酸っぱいぱい♪ キーウイは酸っぱいぱい♪」
と囃し立てられて、
「ゼスプリは酸っぱくない!!」
と叫ぶキウイ。
これを見るたび、テレビに向かって思い切りツッコんでしまう。
「酸っぱいのがキウイの仕事だろ!!!」
大体、周りで囃し立てている果物小僧たちも気に入らん。
バナナはいいとして、リンゴとオレンジ、キミたちだって酸味が売りのひとつだろうよ。それを何だ。酸っぱいのが弱点みたいな言い方をしおってから。心得違いも甚だしい。
キウイはあの、ヘタの近くがちょっとえぐくて、酸味と甘味がぎゅっと詰まった濃い味がいいのだ。あと野性味ね。
私が一番好きな果物はグレープフルーツだけど、あれだって酸っぱくなくちゃ困る。
桃とかね、「糖度〇度!」とひたすら甘いのをアピールしている品種があって、それはそれでいいけれども、甘けりゃいいってもんじゃないと思う。
甘いのが食べたければケーキを食べればいいじゃない。
それか缶詰のシロップ漬け。
ヨーグルトを「酸っぱいのキライ」と言って泣いている幼児のCMも、(じゃあ食うな!)と思ってしまいます、ハイ。
フルーツ産業の方々、果物にひたすらな甘さは求めていない消費者もいることをご一考いただければ幸いです。
酸味の強い果物ほど、漬け込むと美味しい果実酒が出来るしね。
最近は野菜も甘いじゃないですか。トマトとか。トマトはやっぱり、ちょっと青臭い野性味と酸味がないといかんと思う。キュウリもそう。あの、少しクセのあるキュウリ臭いキュウリ、滅多にお目にかかれなくなった。
トマトはトマトらしく、キュウリはキュウリらしく。
キウイはキウイらしければそれでいいのだ。
食べ物の世界も多様性を認めていこ。
ね。